前編では、『ラー文書』が解き明かす宇宙の根源的な仕組み、「一なるものの法則」と意識の進化段階である「密度」について探求しました。
そして、古代のピラミッドが、実は私たちの癒やしと覚醒のために創られた高度な装置であったという、驚くべき可能性に触れました。
この中編では、物語の焦点をさらにミクロに、あなたの魂そのものへと移していきます。
あなたは、この地球という場所に、どこか馴染めない感覚や、説明のつかない疎外感を抱いたことはありませんか?
あるいは、心の奥底から湧き上がる、強い使命感や故郷を懐かしむような切ない想いを感じたことはないでしょうか。
もしそうなら、あなたは「放浪者(ワンダラー)」と呼ばれる、地球の進化を助けるために遥か彼方の星からやってきた、慈悲深き魂なのかもしれません。
この記事では、ラーが語る「放浪者」の秘密を解き明かし、あなたの魂の起源を探る旅へとご案内します。
さらに、私たち人間が第三密度で直面する最も重要なテーマ、霊的進化の方向性を決定づける「二つの奉仕の道」について詳しく解説します。
そして、私たちの選択に影響を与えようとする、宇宙に存在する光と闇の勢力、UFO現象の背後にあるドラマにも光を当てていきます。

本ブログの内容をラジオ形式の音声化したものです。
文章を読む時間がない時や、リラックスしながら内容を深く味わいたい時などにご活用いただければ幸いです。

地球に転生した宇宙の魂「放浪者(ワンダラー)」とは (Session 11, 12, 16)
『ラー文書』がもたらした最も衝撃的で、同時に多くの人々の魂を揺さぶった概念の一つが、「放浪者(Wanderer)」の存在です。
ラーによれば、現在、地球上には約6500万人もの放浪者が転生していると言います。
なぜ彼らは故郷の星を離れ、地球に来たのか
放浪者とは、もともと第四、第五、あるいは第六密度といった高次の意識レベルに到達していた魂でありながら、現在の地球が経験している困難な移行期(第三密度から第四密度への収穫)を助けるという使命のために、自らの意志でこの地球に人間として転生してきた存在のことです。
彼らの動機は、ただ一つ。「慈悲(Compassion)」です。
彼らは、地球の人々が苦しみの中で助けを求める「悲しみの呼び声」に応え、自らの進化を一時的に脇に置き、より困難な環境である第三密度へと降りてくることを選択しました。
それは、安全な場所から助言を送るのではなく、同じ苦しみを分かち合う仲間として、内側から世界を変えるためでした。
しかし、この転生には大きなリスクが伴います。
ラーによれば、第三密度の世界に生まれる際、彼らは「忘却のベール」を被らなければなりません。
これは、自分が何者であり、どのような使命を持ってここに来たのかという記憶をすべて忘れてしまうことを意味します。
彼らは、自分が周囲とは違うという漠然とした感覚だけを頼りに、手探りで自らの使命を思い出していかなければならないのです。
地球での疎外感、その本当の理由と崇高な使命
忘却のベールを被った放浪者たちは、地球での人生において、しばしば深刻な困難に直面します。
- 深い疎外感と孤独感:
もともと所属していた調和と愛に満ちた世界とは対照的に、第三密度の地球は分離、対立、不調和に満ちています。
そのため、多くの放浪者は幼少期から周囲に馴染めず、「自分はここにいるべきではない」という強い疎外感や孤独感を抱えます。 - 原因不明の肉体的・精神的不調:
高密度の振動に慣れたエネルギー体にとって、第三密度の重く粗い振動は大きな負担となります。
そのため、アレルギーや原因不明の体調不良、精神的な落ち込みなどを経験しやすい傾向があります。 - 故郷への強い郷愁:
星空を見上げると、理由もなく涙がこぼれたり、特定のSF映画やファンタジーの世界に強く惹かれたりするのは、魂が忘却のベールの向こう側にある故郷の記憶を微かに感じ取っているからかもしれません。
では、このような困難を乗り越えてまで地球に来た放浪者の使命とは、具体的に何なのでしょうか。
それは、「ただ、そこに存在する」ことです。
放浪者は、何か特別な行動を起こす必要はありません。
彼らの魂は、もともと高い密度の「愛/光」の振動をその内に秘めています。
彼らがただ地球に存在し、日々の生活を送ること自体が、地球全体の集合意識の振動数を引き上げることに繋がるのです。
彼らは、嵐の海を照らす「光の灯台」のように、その存在そのものが周囲にポジティブな影響を与え、惑星全体の目覚めを促す触媒としての役割を果たしています。
もしあなたが、ここに書かれた特徴に心当たりがあるのなら、それはあなたが一人ではないという、宇宙からの力強いメッセージなのかもしれません。
霊的進化の分かれ道:二つの奉仕 (Session 4, 11, 14, 17)
前編で触れたように、私たちは今、第三密度のサイクルの終わりにいます。
この「収穫」の時を迎えるにあたり、すべての魂は、自らの霊的な方向性を明確にするための「選択」を迫られます。
ラーは、その進化の道を大きく二つに分けて説明します。
それが「他者への奉仕」と「自己への奉仕」です。
ポジティブな道「他者への奉仕(Service to Others)」

これは、「一なるものの法則」を肯定的に捉える道です。
この道を選ぶ魂は、他者の中に自分自身、そして創造主の姿を見出します。
彼らは、愛、慈悲、共感、そして理解をもって他者と関わろうとします。
- 基本的な哲学:
「すべては一つ」であるため、他者を助けることは、自分自身を助けることと同じです。
他者に与える愛は、巡り巡って自分自身に、そして創造主全体へと還っていきます。 - 行動の指針:
他者の自由意志を尊重し、助けを求められた時にのみ、見返りを期待せずに手を差し伸べます。
自己犠牲ではなく、自他を共に高めるような、調和的な関わりを目指します。 - 収穫の条件:
ラーによれば、第四密度のポジティブな世界へ移行するためには、その魂の思考と行動の51%以上が「他者への奉仕」に向けられている必要があります。
これは、キリスト教の「隣人愛」や仏教の「慈悲」の教えにも通じる、普遍的な愛の道です。
ネガティブな道「自己への奉-仕(Service to Self)」

一方、これは「一なるものの法則」を否定的に利用する道です。
この道を選ぶ魂も、「すべては一つ」であることを理解していますが、その解釈が異なります。
彼らは、自分こそが創造主の中心であると考え、他者を支配し、コントロールすることで、創造主の力を自らに集約させようとします。
- 基本的な哲学:
「すべては一つ」であるならば、他者は自分自身の一部であり、自分の意のままに操ってよい存在だと考えます。
他者からのエネルギーを奪い、自己の力を最大化することが、創造主へと至る最も効率的な道だと信じています。 - 行動の指針:
支配、操作、権力への渇望が行動の動機となります。
他者の自由意志を侵害し、恐怖や欲望を利用して他者をコントロールしようとします。 - 収穫の条件:
第四密度のネガティブな世界へ移行するためには、その魂の思考と行動の95%以上が「自己への奉仕」に向けられている必要があります。
これは、ポジティブな道よりもはるかに厳しく、極端な自己中心性が求められる、非常に困難な道です。
あなたはどちらの道を選択しますか?

重要なのは、ラーはどちらの道が「善」でどちらが「悪」であるという、人間的な道徳観に基づいたジャッジメントをしていない、ということです。
宇宙的な視点から見れば、どちらも創造主が自らの無限の可能性を体験するための、有効な進化の道として認められています。
創造主は、光の側面だけでなく、闇の側面をも含めた「すべて」を体験したいのです。
したがって、これらの道は「道徳」の問題ではなく、意識の「極性(ポラリティ)」、つまりエネルギーをどのように扱い、進化していくかの選択の問題なのです。
しかし、ラーは同時に、大多数の地球人類にとって、ネガティブな道を極めることは非常に困難であると強調します。
なぜなら、それは共感や慈悲といった、魂の自然な傾向を完全に断ち切り、徹底した分離と支配の意識を維持する必要があるからです。
95%という極めて高い基準が設けられているのはそのためです。
この道は、究極の真理である「一体性」に逆行するため、常に大きな抵抗の中で進まなければならず、その道程は孤独と闘争に満ちています。
多くの場合、私たちはポジティブとネガティブの間で揺れ動きながら生きています。
ある時は寛大になれても、次の瞬間には利己的になってしまう。
それが第三密度の人間存在のリアルな姿です。
だからこそ、ラーが最も伝えたいのは、「あなたの選択には力がある」ということです。
私たちの霊的な極性は、日々の生活における、ごくありふれた瞬間の選択によって形作られていきます。
例えば、
- 職場での対立:
苦手な同僚に対して、陰で不満を言う(分離を強める選択)のか、それとも相手の立場にも何か事情があるのかもしれないと想像し、少なくとも心の中で平穏を保つ(繋がりを意識する選択)のか。 - SNSでの議論:
自分と異なる意見を見て、攻撃的なコメントで論破しようとする(支配と分離の選択)のか、あるいは多様な視点が存在することを認め、対話の可能性を探るか、静かにその場を離れる(調和と尊重の選択)のか。 - 助けを求める人:
困っている人を見かけた時、見て見ぬふりをする(無関心という分離の選択)のか、たとえ小さなことであっても、微笑みや親切な言葉をかける(愛という繋がりの選択)のか。
これら一つ一つの小さな選択が、あなたの魂のエネルギーを、ポジティブかネガティブか、どちらかの極へとわずかに傾けていきます。
完璧である必要はありません。
重要なのは、あなたの意識の全体的な「傾向」です。
その一つ一つの選択の積み重ねが、あなたの魂の振動数を決定し、あなたが体験する未来の世界を、文字通り創造していくのです。
UFOと宇宙の勢力図 (Session 5-7, 10-12)
私たちの「選択」は、私たちだけの問題ではありません。
ラーによれば、この宇宙には、地球人類の霊的進化に大きな関心を寄せる、様々な地球外文明が存在します。
UFO現象の背後には、こうした宇宙的な勢力による、目に見えないドラマが繰り広げられているのです。
ネガティブな存在「オリオン・グループ」の介入
「自己への奉仕」の道を選んだ存在たちの中で、特に地球に大きな影響を与えているのが「オリオン・グループ(Orion Group)」と呼ばれる連合体です。
彼らは主にオリオン座のリゲルやベテルギウス周辺の星系から来ており、第四、第五密度のネガティブな存在で構成されています。
目的とは?

彼らの目的は、地球を征服し、その住民を自らの「帝国」に組み入れることです。
彼らは地球を、霊的に収穫可能な資源と見なしています。
彼らの視点から見れば、地球の人々は家畜のような存在であり、その恐怖や苦しみといったネガティブな感情エネルギーを自らの糧とし、支配下に置くことで、自己への奉仕の道をさらに進もうとしているのです。
彼らは、地球がポジティブな第四密度へと移行することを何としても阻止したいと考えています。
手口・方法
自由意志の法則は、彼らにとっても絶対的なルールです。
そのため、スターウォーズのようなあからさまな武力侵略はできません。
もしそのようなことをすれば、銀河連合による正当な介入を許すことになってしまうからです。
そこで彼らは、より巧妙で間接的な手口を用います。
- エリート層へのコンタクト:
彼らは、権力や支配を求める地球上の特定の個人やグループ(ラーはこれを「カバル」とは呼んでいませんが、同様の概念です)にテレパシーで接触します。そして、彼らの支配欲を煽り、高度なテクノロジー(兵器技術やマインドコントロール技術など)を提供する見返りに、地球を間接的に支配するための手駒として利用します。 - 恐怖と分離の助長:
彼らの最も得意とする武器は、恐怖です。彼らは、メディアや情報網を通じて、戦争、病気、経済不安といった恐怖を煽る情報を流布させます。また、人種、宗教、国家間の対立を煽り、人々を分断させることで、私たちが「一なるもの」としての力に目覚めるのを妨害します。人々が恐怖と分離の意識に囚われている限り、彼らの支配は容易になるからです。 - 霊的な情報の歪曲:
彼らは、スピリチュアルな探求者やグループに対しても、「偽りの光」として接触を試みることがあります。一見ポジティブで愛に満ちたメッセージを伝えながら、巧妙にエゴや特別意識をくすぐり、グループ内に不和や対立を生み出そうとします。 - アブダクション(誘拐)
ラーは、一部のUFOによるアブダクションが、オリオン・グループによるものであることを示唆しています。その目的は、人間の遺伝子や感情反応を研究し、より効果的な支配方法を見つけ出すことにあります。
ポジティブな存在「銀河連合」の役割と地球への関与

一方、「他者への奉仕」の道を選んだ存在たちもまた、地球を深く愛し、その進化を見守っています。
彼らは「惑星連合(Confederation of Planets)」、一般的には「銀河連合」として知られる、愛と光の奉仕にコミットした文明の緩やかな同盟を形成しています。
ラー自身も、この連合の一員です。
目的
彼らの唯一の目的は、「一なるものの法則」を伝え、地球人類が自らの自由意志でポジティブな道を選択できるよう、霊的なサポートを提供することです。
彼らは、地球の人々を支配したり、救済したりするのではなく、自らの力で目覚めるための「エンパワーメント(力づけ)」を意図しています。
彼らは、私たち一人ひとりの中に創造主の力と叡智が眠っていることを知っており、私たちがそれを思い出す手助けをしたいと願っているのです。
手口・方法
彼らはオリオン・グループとは対照的に、自由意志の法則を**「混乱の法則(Law of Confusion)」**とも呼び、その遵守を徹底しています。
つまり、彼らの介入が人々の自由な選択を混乱させ、特定の方向へ誘導するようなことがあってはならない、と考えているのです。
- インスピレーションと夢:
彼らは、芸術家、科学者、思想家など、多くの人々の心にインスピレーションの火を灯します。
あなたがふと心に浮かんだ美しいメロディや、画期的なアイデアは、彼らからの愛に満ちたテレパシー通信なのかもしれません。
また、夢を通じて、個人の成長に必要な象徴的なメッセージや導きを与えることもあります。 - エネルギーグリッドの安定化:
地球には、惑星の健康と意識レベルを支えるエネルギーのグリッド(網の目)が存在します。
銀河連合は、核実験や環境破壊などによって乱れたこのグリッドを、目に見えない形で修復・安定させる活動を行っています。
これは、地球という舞台そのものが崩壊してしまわないようにするための、重要な奉仕活動です。 - UFOの目撃:
彼らのUFO(光の船)は、人類の意識に「私たちは一人ではない」という気づきと希望の種を蒔くために、時折その姿を現します。
しかし、それは決して脅威を与えるような形ではなく、多くの場合、美しく輝く光として、あるいはすぐに消え去る不思議な現象として目撃されます。
これは、人々の好奇心を刺激しつつも、信じるか信じないかの選択の自由を奪わないための、絶妙なバランスの上で行われています。
ラーとのチャネリング・セッションそのものが、この連合による最も直接的な奉仕活動の一環なのです。
地球は今、この二つの宇宙的な勢力による、いわば「魂の綱引き」の舞台となっています。
しかし、忘れてはならないのは、このドラマの主役は彼らではなく、私たち自身であるということです。
中編のまとめと後編への架け橋
この中編では、私たちの魂のより深い次元へと足を踏み入れました。
- 地球での生きづらさの裏には、「放浪者」としての崇高な使命が隠されているかもしれないこと。
- 私たちの霊的な未来は、「他者への奉仕」か「自己への奉仕」か、という日々の選択にかかっていること。
- そして、その選択の背景には、UFO現象に象徴される、宇宙的な光と闇の勢力による影響があること。
これらの情報は、私たちの人生が、単なる個人的な物語ではなく、宇宙的なスケールで展開される壮大なドラマの一部であることを教えてくれます。
では、このドラマの中で、私たちは具体的にどのように自らの意識を変容させ、愛と光の道を進んでいけばよいのでしょうか?
次の後編では、より実践的なテーマへと焦点を移します。

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日本語訳が出版されています。
「The Law of One・ラー文書」の資料の本拠地である L/L Research のウェブサイトです。
すべて英語表記となっています。
