前編では、高次の社会記憶複合体「ラー」との接触の始まりと、彼らが語る宇宙の基本法則「一なるものの法則」、そして意識進化の階梯である「密度」について探求しました。
後編となる本記事では、さらに深く「ラー文書」第一巻の世界へと分け入っていきます。
ラーが明かす、私たちが知る歴史の裏に隠された古代文明の真実とは?
そして、広大な宇宙にはどのような意識体が存在し、地球とどのように関わっているのでしょうか?
アトランティスやエジプトの謎、宇宙における「奉仕」の二つの道、そして地球と人類の未来に関わる「収穫(アセンション)」の概念など、驚くべき情報が明らかにされます。

失われた歴史:ラーが語る古代文明の真実
惑星マルデック、火星からの移住:太陽系における人類史
ラーによれば、現在の地球人類の魂の多くは、かつて他の惑星で第三密度の経験をしていたといいます。
太陽系においては、かつて火星と木星の間に存在した惑星「マルデック」と、「火星」がその舞台でした。
マルデクの文明は、その好戦的な性質から自らの惑星を破壊してしまい、その結果、小惑星帯が形成されたとされます。
火星の文明もまた、深刻な環境破壊により居住不可能となり、そこにいた魂たちは、次の転生の場として地球を選んだのです。
これらの魂たちは、それぞれの惑星での経験やカルマ(業)を抱えながら、地球での新たな学びのサイクルを開始しました。
バシャールによる補足

バシャールが語るところによれば、マルデックの文明は、その好戦的な性質ゆえに核戦争を引き金に、住民がネガティブになり、隕石を引き寄せて惑星は破壊、結果として現在の小惑星帯が形成されたとのこと。
その次の経験の場で選んだ火星の文明でも、結果的にネガティブに偏ってしまい、隕石の火星ギリギリの通過により、大気と水が消失し、居住に適さない状態となりました。
これらの惑星にいた魂たちは、新たな転生先として地球を選んだと述べています。
アトランティス文明:繁栄と崩壊、テクノロジーの誤用

ラーは、約5万年前に栄えたとされるアトランティス文明についても言及しています。
初期のアトランティスは比較的調和的でしたが、時と共に「一なるものの法則」から離れ、霊的な力やクリスタルを用いた高度なテクノロジーを、支配や操作といった自己奉仕的な目的のために誤用するようになりました。
特に、遺伝子操作やマインドコントロール技術などが、深刻なカルマを生み出したとされています。
アシュタールもまた、レプティリアン(爬虫類族)の影響下にあったとされるアトランティスについて言及していますが、ラーの視点では、力の誤用が最終的な崩壊を招いた重要な要因となります。
最終的にアトランティス大陸は約1万1千年前に沈没し、多くの魂が再び転生のプロセスに入ることになりました。
この崩壊の記憶は、集合意識レベルでのトラウマとして残っている可能性も示唆されています。
エジプト文明とラーによる介入とその目的

アトランティス崩壊後、ラーを含む「惑星連合」は、地球の人々が再び「一なるものの法則」を思い出す手助けをしようと試みました。
その一つが、約1万1千年前にエジプトへ降り立ち、直接コンタクトを取ったことです。
ラーは、エジプト人にピラミッドの建設技術を教えました。
大ピラミッド(ギザのピラミッド)は、単なる王墓ではなく、「一なるものの法則」を学び、意識進化を促すためのヒーリング(癒し)とイニシエーション(通過儀礼)のための装置として設計されたのです。
しかし、ラーの意図や教えは次第に歪められ、神官たちによって秘匿され、権力維持のために利用されるようになりました。
これにより、ラーは直接的な介入の難しさを学び、その後はより間接的な方法(チャネリングなど)でコンタクトを取るようになったと述べています。
宇宙の隣人たち:惑星連合とオリオン・グループ
惑星連合(Confederation of Planets):奉仕を目的とする存在たち
ラーが所属する「惑星連合」は、私たちの銀河系や他の銀河系の様々な惑星文明からなる、緩やかな連合体です。
彼らの共通点は、「一なるものの法則」を理解し、「他者への奉仕」の道を歩んでいることです。
彼らは、地球のような第三密度の惑星が進化の岐路に立つ時、その惑星の自由意志を尊重しながら、精神的な成長をサポートするための情報提供やエネルギー的な支援を行っています。
ただし、直接的な物理的介入は、宇宙の法則(自由意志の法則や混乱の法則)により厳しく制限されています。
オリオン・グループ:自己奉仕の道を選ぶ存在たち

一方、宇宙には「自己への奉仕」の道を選び、他者を支配しコントロールすることで自らの進化(ネガティブな極性での進化)を目指す存在たちもいます。
ラーは、その代表的なグループとして「オリオン・グループ」を挙げています。
彼らは、地球人類の恐怖心や分離意識を煽り、疑いや混乱を生み出すことで、地球がポジティブな進化(他者奉仕への道)へ向かうのを妨害しようと試みているとされます。
これは、アシュタールが語る、恐怖を利用して人類をコントロールしようとする爬虫類族(レプティリアン)の動きとも類似するかもしれません。
彼らの干渉もまた、自由意志の法則の範囲内で許容されていますが、地球人類が自らの意志で愛と光を選択することで、その影響力を乗り越えることができるとラーは示唆しています。
地球への介入と「隔離(Quarantine)」:自由意志の尊重
このようなポジティブ(惑星連合)とネガティブ(オリオン・グループ)両方の影響が存在するため、地球は約7万5千年前に「隔離(Quarantine)」状態に置かれたとラーは述べています。
これは、地球人類が外部からの過度な干渉なしに、自らの自由意志で進化の方向性を選択できるようにするための保護措置のようなものです。
これにより、高次元存在からの直接的な大規模コンタクトは制限されています。
霊的進化の道筋:触媒、経験、収穫(アセンション)
人生における「触媒」とは何か?:学びと成長の機会
ラーは、私たちが人生で経験する出来事、特に困難や挑戦を「触媒(Catalyst)」と呼びます。
これらは、意識の成長と進化を促すために用意された機会です。
触媒そのものにポジティブ/ネガティブの色はなく、それに対して私たちがどのように反応し、何を選択するかによって、学びの内容と霊的な成長の方向性が決まります。
エイブラハムの言う「コントラスト(対比)」が願望を明確にするように、ラーの言う触媒は、私たちが自由意志を行使し、魂の学びを進めるための重要な要素なのです。
分極化:他者奉仕か自己奉仕かの選択の重要性

第三密度における最も重要な学びは、触媒に対する反応を通じて、自らの意識を「他者への奉仕」または「自己への奉仕」のどちらかの極性へと「分極化(Polarization)」させることです。
他者への奉仕を選ぶことは、他者を自分自身の一部として認識し、愛と理解をもって関わる道です。
自己への奉仕を選ぶことは、他者を分離したものとみなし、自己の利益のために支配・操作しようとする道です。
どちらの道も自由意志による選択ですが、次の第四密度へ移行(収穫される)ためには、どちらかの極性へある程度(他者奉仕なら51%以上、自己奉仕なら95%以上)意識的にコミットする必要があるとラーは述べています。
ラーが示すこれらの具体的な数値は、第三密度から第四密度へと卒業(収穫)するための「霊的な方向性へのコミットメントの度合い」を示しています。
- 他者への奉仕(ポジティブ):51%以上
これは、思考、言葉、行動の半分強(51%以上)が、他者を自分自身の一部として捉え、愛や理解、共感、助け合いといった「一なるもの」の法則に沿った方向に向いている状態を指します。
完璧である必要はなく、過半数がポジティブな方向性を志向し、実践していれば、愛と理解の第四密度(ポジティブな4D)への道が開かれる、とされています。
ラーによれば、愛と統合への道は宇宙の自然な流れに近いため、比較的低い閾値(いきち)で卒業が可能とされます。 - 自己への奉仕(ネガティブ):95%以上
一方、こちらは他者を完全に分離したものとみなし、自己の利益と支配のためだけに思考・行動する道です。第四密度(ネガティブな4D)へ移行するには、その決意と実践が極めて一貫しており、思考や行動の実に95%以上が純粋な自己奉仕に向けられている必要がある、とされています。
これは非常に困難な道であり、他者の自由意志を絶えず侵害し、分離と支配を徹底する必要があるため、極めて高い純度と集中力が求められます。
宇宙の根源である「一なるもの」から大きく離れる方向性であるため、卒業のハードルが非常に高く設定されていると考えられます。
もっと噛み砕いて言うと、映画などに出てくる徹底した真の悪人(闇の求道者)でなければならないということです。 - どちらの閾値にも達しない場合
もし、どちらの極性へのコミットメントも上記の閾値に満たない場合(例えば、他者奉仕が50%以下、かつ自己奉仕も94%以下)、その魂はまだ第三密度の学びが必要であると判断され、次のサイクル(約7万5千年後)も同じ第三密度の惑星で経験を続けることになります。
これは罰ではなく、魂が必要な学びと選択を行うための更なる機会が与えられる、ということです。
このように、ラーは第四密度への移行には明確な「意志の選択」と、それに基づいた「エネルギーの方向性(分極化)」が必要であると示唆しています。
そして、ポジティブな道の方が、ネガティブな道よりもわずかながら容易に達成可能である、という宇宙の仕組みを示しているのです。
「収穫(Harvest)」とは:アセンションのプロセスと第四密度への移行
ラーが「収穫(Harvest)」と呼ぶものは、一般的に「アセンション(次元上昇)」として知られる概念に対応します。
これは、約7万5千年の第三密度サイクルの終わりに起こる、個々の魂の進化度に応じた次の密度への移行プロセスです。
この移行は、個人の意識の波動レベル(分極化の度合い)によって決まります。
他者への奉仕を選択し、愛と理解の波動を高めた魂は、ポジティブな第四密度(愛の密度)へと移行します。
一方、自己への奉仕を選択し、支配と分離の波動を強めた魂は、ネガティブな第四密度へと移行します。
どちらの極性にも十分に達していない魂は、再び第三密度の惑星で学びを続けることになります。
これは罰ではなく、さらなる成長のための機会です。
アシュタールが語る波動領域の変化のように、自らの意識と波動を高めることで、より調和のとれた軽い波動領域(高次の密度)へと自然に移行していく、という宇宙の法則と言えるでしょう。
ラーからのさらなる叡智:ヒーリング、タロット
ヒーリングの原理:「一なるもの」との繋がり

ラーはヒーリング(癒し)についても語っています。
病気や不調和は、「一なるものの法則」からの歪み、エネルギーのブロックによって生じるとされます。
真のヒーリングとは、ヒーラー(癒し手)が自らを創造主(一なるもの)の愛と光の純粋な通り道とし、そのエネルギーを受け手に向けることで、受け手自身のエネルギーバランスの回復を助けるプロセスです。
ヒーラーは治すのではなく、あくまで触媒として機能し、最終的な癒しは受け手自身の自由意志による選択と、内なる「一なるもの」との繋がりによって起こります。
【補足:ラーのヒーリング原理とレイキヒーリングの共通点】
ラーが語るヒーリングの原理、すなわち「ヒーラーは創造主(一なるもの)の愛と光の純粋な通り道となり、受け手のエネルギーバランス回復を助ける触媒として機能する」という考え方は、臼井甕男(うすい みかお)氏によって近代に体系化された靈氣(れいき)ヒーリングの核心と驚くほど響き合います。
具体的には、以下の点で強い類似性が見られます。
- 宇宙エネルギーの活用:
靈氣もまた、ヒーラー個人のエネルギーではなく、宇宙に遍満する高次元の生命エネルギー(靈氣)を活用します。
ラーの言う「創造主の愛と光」とレイキエネルギーは、根源において非常に近い、あるいは同一の普遍的なエネルギーを指している可能性があります。 - ヒーラーは「通路」:
レイキ実践者も、自らを「エネルギーの通路(チャネル)」として位置づけます。
自分の意志で「治す」のではなく、宇宙エネルギーが必要な場所に流れるのを助けるパイプ役となります。
これは、ラーがヒーラーを「触媒」と呼ぶ点と一致します。 - エネルギーバランスと自己治癒:
レイキも、心身の不調和をエネルギー(気)の滞りや不足、不均衡と捉え、エネルギーを流すことで全体のバランスを整え、受け手自身が持つ自然治癒力を活性化させることを目的としています。
ラーが言う「歪み」や「エネルギーのブロック」を解消するという視点と共通しています。 - 受け手の自由意志(受容性):
レイキの効果もまた、受け手がエネルギーを受け入れる度合い(受容性)に影響されると言われます。
ラーが強調する「最終的な癒しは受け手自身の自由意志による選択」という点と、ここでも繋がりが見られます。
これらの共通点から考えると、レイキヒーリングは、ラーが語る「一なるものの法則」に基づいた古代からの普遍的な癒しの叡智が、近代日本において再発見され、体系化された一つの形である、と捉えることもできるかもしれません。
ラーの語る原理が、具体的なヒーリング実践の中でどのように顕現しているかを示す好例と言えます。
タロットの原型:意識進化の地図としての役割

ラーは、私たちが現在知るタロットカードの起源についても触れています。
元々は、エジプトにおいて「一なるものの法則」と意識進化のプロセス(元型的な学びの段階)を象徴的に示すための教示ツールとしてラーからもたらされたものでした。
それは「思考の原型(Archetypes of Mind)」を表す22の主要なイメージ(大アルカナ)と、経験のサイクルを表す副次的なイメージ(小アルカナ)で構成され、自己の内面を探求し、意識進化の道を理解するための地図としての役割を持っていたのです。
しかし、これもまた時と共に本来の意味が失われ、占いなどの目的で使われるようになったとされています。
まとめ:未来への羅針盤として
後編では、ラー文書第一巻から、私たちが教えられてきた歴史とは異なる古代文明の姿、宇宙における他の知的存在との関係性、そして霊的進化の道筋とアセンション(収穫)について探求してきました。
ラーが語る内容は壮大であり、時に現代科学や常識とは異なる視点を提供しますが、その根底には常に「一なるものの法則」という、シンプルかつ深遠な真理が流れています。
これらの情報は、私たちが自らの人生経験の意味を理解し、日々の選択を通じて意識的に霊的な成長を遂げるための、貴重な羅針盤となるかもしれません。
そして、地球が迎えつつある変容の時代において、愛と光に基づいた選択をしていくための大きな助けとなるでしょう。
「ラー文書」の探求は、これで終わりではありません。

もし興味を持たれたなら、ぜひ原典やさらなる解説書などを手に取り、あなた自身の真実を探求する旅を続けてみてください。
「The Law of One・ラー文書」の資料の本拠地である L/L Research のウェブサイトです。
もし興味があったら、日本語訳にして読んでみてください。
